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(えー現実では運慶展が始まっていますがこれは春の話)
おお大仏師が呼んでいる

奈良国立博物館 『快慶展』

死後800年、初の大回顧展です(遅すぎ
回顧展は言い過ぎですが、江戸時代以前で個人にスポットライトを当てて展覧会ができる仏師は、知名度から言っても残された作品の数から言っても快慶か、夏に東京で開催の運慶くらいのもんでしょう。定朝もできそうですが阿弥陀だらけになるので(ry
仏像に興味を持ち始めて以降。その作品の大部分は見てきたはずで、今回はスルーしようかと思ってましたが展示一覧見てたら最終日にギリ間に合うというのもあってムラムラと行く気が…

快慶。
言わずと知れた鎌倉期を代表する仏師であり、「アン阿弥仏」=仏師である以前に阿弥陀如来の信仰者として作仏を続け、その様式は『安阿弥様』として日本人のイメージする仏像観を決定づけたという意味でも、偉大な芸術家であったと言えます。
今回展覧会ではその最初期から晩年まで-南都仏師としての出発、宋画を取り入れた絵画的洗練、宗教図像の忠実な三次元化、安阿弥様の確立-という、快慶の事績は一通りみることができ、この意味では回顧展といって間違いではありません。仏師の作風の変遷が見れるほどに作品が大量に残っていることも、快慶の特色といえます。

運慶が円成寺大日如来から既に天才であり運慶であったように、快慶もそのデビュー作である弥勒菩薩立像からすでに、驚くほど「快慶」です。

C2416c2.jpg

この体のひねり、重心の確かさよ。素晴らしい仏像がそうであるように、本像も像自身に重心と重力を感じることができる、すなわち人体の構造を正確に理解し表現しているだけではなく、超越者として現しています。
後に作風から姿を消してしまう南都的な肉感表現や生々しさがある分、快慶の技巧の高さをより一層確かめることができます。これ見るのは2回目ですが、見れば見るほど傑作。これがボストンにあるというのは何とももったいない、いっぱいある阿弥陀と交換(ry

向かいにある醍醐寺弥勒菩薩も言わずもがな素晴らしい。これは遠くない未来国宝なるな
解説にもありましたが、この時期からすでに絵画的な表現が顔を出しており、この醍醐寺は特に「絵から抜け出してきた」感が顕著です。胴体から腕にかけての衣文表現は現実であればありえないところを、「2.5次元的に」処理しており、しかもそれが嘘に見えないあたりに快慶の技巧と彼の目指した理想を感じます。

この後も僻地にあるため見ることが叶わなかった諸仏も一堂に会しており、非常にありがたい。田舎のお堂で見るのも格別ですけどね
続く。
2017/10/05 21:24 美・探訪 TB(0) CM(0)
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