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半年くらい前の出来事ですが、タイムリープしているということで悪しからず・・・

東京芸術大学。

『春のコレクション』展。
毎年やってる常設展示みたいな企画展示。
その字の通り芸大の持つコレクションを展示しています。日本最初の芸術大学だけあって、たかが大学のコレクションと侮れない質をもっています。

目的は一体のみ。

月光菩薩


高山寺月光菩薩・破損仏。やはり何回見ても見事な「なくなり方」…「ある」ものが「なくなる」ことであった時以上の魅力が「ある」、空即是色(ちゃう
変な言い方ですが、破損箇所が絶妙なんですよね、残るべきところが残っている。東京国立の方にある片割れの日光菩薩は欠点が目に付くばかり、要は間延びした胴体がごっそりなくなったのが大きいのかなと。造詣としても奈良末期の停滞感が否めない中、各所の欠けやひび割れといった風化も造詣のまずさを補っています。
仏像トルソーとは違い、偶像としての役割をギリギリで残していることが最大の魅力かと。1,200年の年月の勝利。

別の展示室でやってたアフガンの略奪文化財(良かった)、芸大学生による仏像彫刻発表会を見て場所を移して国立博物館。

平成28年新指定・国宝 重要文化財
さあまたしてもこの季節がやってまいりました。一年はええ
さて昨年度と同じく、政府の方針であろう「国宝を増やそうキャンペーン」に乗っかって今年栄えある国宝に選定されたのは1点。

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西大寺・興正菩薩叡尊坐像

・・・そうきたか
鎌倉期に真言律宗を興し、社会福祉等にも力を入れまた西大寺復興も成した高僧、再晩年の彫像です。
いや確かに生き写しだし当時最高の仏師の手になるものであることは間違いないし、像内納入品には当時の人々の想いも伝わってきますが、これが例えば同じ肖像彫刻であるところの俊乗坊重源と同レベルなのか…数多の頂相彫刻と違いがあるのか…

確かに運慶という日本史上最高峰の天才を擁し日本彫刻史でも有数の時期であった鎌倉初期と、大規模な造像もなく様式的にも停滞していったこの時期とを同列に語ることはフェアではなく、それぞれの時期の傑作、として評価しよう、というのが最近の国宝増えるキャンペーンの基本理念なのかもしれません。

国宝であっても物足らないものもあるし、重文であっても凄いものもある、ということでいっかみたいな。
2016/11/02 18:26 美・探訪 TB(0) CM(0)
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